COMPASS

真の理解のためのシンプルな数学のノート

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等差素数列

問題

数学 A: 整数の性質

問題≪双子素数の必要条件≫

 $n$ を $4$ より大きい正の整数とする. $n-1,$ $n+1$ が素数であるならば, $n$ は $6$ の倍数であることを示せ.

解答例

 $4$ より大きい正の整数 $n$ に対して, 整数 $n-1,$ $n+1$ が素数であるとする. $n-1$ が偶数ならば $n+1$ は偶数の合成数となってしまうから, $n-1$ は奇数でなければならず, よって $n$ は偶数である. したがって, $n$ が $3$ の倍数であることを示せば良い. $n = 6d\pm 2$ ($d$: 整数)とすると, \[ n\pm 1 = 6d+3 = 3(2d+1)\] は $3$ より大きい $3$ の倍数となって, $n\pm 1$ が素数であることに反する. よって, $n$ は $6$ の倍数である.

問題≪等差素数列の初歩≫

(a)
公差が正であり, 各項が素数であるような項数 $n$ の等差数列の初項 $p$ は $n$ 以上であることを示せ.
(b)
公差が正であり, 各項が素数であるような等差数列の項数は有限であることを示せ.

解答例

(a)
公差を $d$ とおくと, \[ p+pd = p(1+d)\] は素数でないので, $p+(n-1)d < p+pd$ から $n-1 < p$ つまり $p \geqq n$ となる.
(b)
初項が $p,$ 公差が $d < 0,$ 項数が無限の等差数列が合成数を含むことを示せば良い. $p \geqq 2$ であり, よって $n-1$ が $p$ の倍数となるような番号 $n$ について \[ p+(n-1)d = p\left( 1+\frac{n-1}{p}\right)\] は合成数である. これで題意が示された.

問題≪公差 $2$ の等差素数列≫

 各項が素数であるような公差 $2,$ 項数 $3$ 以上の等差数列は $3,5,7$ に限ることを示せ.

解答例

 各項が素数であるような公差 $2$ の等差数列において, 連続する $3$ 項は, ある整数 $p$ を用いて \[ p-2,\ p,\ p+2\] の形に表される.
(i)
$p$ が $3$ の倍数のとき, $p$ と $3$ は素数であるから, $p = 3.$ このとき, $p-2 = 1$ は素数でない. これは, $p-2$ が素数であることに反する.
(ii)
$p$ を $3$ で割った余りが $1$ であるとき, $p+2$ は $3$ の倍数であり, $p+2$ と $3$ は素数であるから, $p+2 = 3.$ このとき, $p = 1.$ これは, $p$ が素数であることに反する.
(iii)
$p$ を $3$ で割った余りが $2$ であるとき, $p-2$ は $3$ の倍数であり, $p-2$ と $3$ は素数であるから, $p-2 = 3.$ このとき, $p = 5$ であり, $p$ と $p+2 = 7$ も素数である.
よって, $p = 5$ の場合にのみ条件が成り立つ. ゆえに, 題意を満たす等差数列は, 連続する $3$ 項が $3,$ $5,$ $7$ に一致することから, 項数 $3$ の数列 $3,5,7$ に限られる.

別解

 各項が素数であるような公差 $2$ の等差数列において, 連続する $3$ 項は, ある整数 $p$ を用いて \[ p-2,\ p,\ p+2\] の形に表される. \begin{align*} &(p-2)p(p+2) = p^3-4p \\ &= p^3-p-3p = (p-1)p(p+1)-3p \end{align*} は $3$ の倍数であるから, $p-2 = 3$ または $p = 3$ または $p+2 = 3$ である.
(i)
$p-2 = 3$ つまり $p = 5$ のとき, $p$ と $p+2 = 7$ も素数である.
(ii)
$p = 3$ のとき, $p-2 = 1.$ これは, $p-2$ が素数であることに反する.
(iii)
$p+2 = 3$ のとき, $p = 1.$ これは, $p$ が素数であることに反する.
よって, $p = 5$ の場合にのみ条件が成り立つ. ゆえに, 題意を満たす等差数列は, 連続する $3$ 項が $3,$ $5,$ $7$ に一致することから, 項数 $3$ の数列 $3,5,7$ に限られる.