? 連続整数に関する整数論

COMPASS

真の理解のためのシンプルな数学のノート

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連続整数に関する整数論

問題

数学 A: 整数

問題≪連続 $2$ 整数の積の非平方性≫

 $0$ 以外の連続する $2$ 整数の積は平方数でないことを示せ.

解答例

 整数 $a$ について, $a(a+1)$ が平方数であるとして, $a = 0$ または $a = -1$ であることを示す.
(i)
$a = 0$ または $a = -1$ のとき. $a(a+1) = 0$ は確かに平方数である.
(ii)
$a > 0$ であるとする. $a,$ $a+1$ は互いに素であるから, $a = r^2,$ $a+1 = s^2$ を満たす正の整数 $r,$ $s$ が存在する. \[ 1 = (a+1)-a = s^2-r^2 = (s+r)(s-r)\] であるから, $s+r = s-r = 1$ が成り立つ. よって, $r = 0$ であるから, $a(a+1) = 0$ である. これは $a > 0$ に反する.
(iii)
$a < -1$ のとき. $|a||a+1| = a(a+1)$ は平方数であるから, (ii) の場合に帰着され, 矛盾が生じる.
(i)~(iii) から, 題意が示された.

別解

 整数 $a,$ $r$ について $a(a+1) = r^2$ が成り立つとする. このとき, \[ 4r^2+1 = 4a(a+1)+1 = (2a+1)^2\] であるから, \begin{align*} (2a+1)^2-4r^2 &= 1 \\ (2a+1+2r)(2a+1-2r) &= 1 \\ 2a+1+2r = 2a+1-2r &= \pm 1 \end{align*} が成り立つ. よって, $r = 0$ であるから, $a(a+1) = 0$ である. これで, 題意が示された.
 はじめの解法は, 次のように一般化できるという意味で優れている.

問題≪連続 $2$ 整数の積は累乗数でない≫

 $0$ 以外の連続する $2$ 整数の積は累乗数でないことを示せ.

解答例

 整数 $a$ について, $a(a+1)$ が $n$ 乗数($n \geqq 2$)であるとして, $a = 0$ または $a = -1$ であることを示す.
(i)
$a = 0$ または $a = -1$ のとき. $a(a+1) = 0$ は確かに $n$ 乗数である.
(ii)
$a > 0$ であるとする. $a,$ $a+1$ は互いに素であるから, $a = r^n,$ $a+1 = s^n$ を満たす正の整数 $r,$ $s$ が存在する. このとき, \[ 1 = (a+1)-a = s^n-r^n = (s-r)\sum\limits_{k+l = n-1}s^kr^l \geqq 2\] となるが, これは矛盾である.
(iii)
$a < -1$ のとき. $|a||a+1| = a(a+1)$ は $n$ 乗数であるから, (ii) の場合に帰着され, 矛盾が生じる.
(i)~(iii) から, 題意が示された.

問題≪連続 $3$ 整数の積の非平方性≫

 $0$ 以外の連続する $3$ 整数の積は平方数でないことを示せ.

解答例

 整数 $a$ について, $(a-1)a(a+1)$ が平方数であるとして, $a = 0$ または $a = \pm 1$ であることを示す.
(i)
$a = 0$ または $a = \pm 1$ のとき. $(a-1)a(a+1) = 0$ は確かに平方数である.
(ii)
$a > 1$ であるとする. $a$ は $a-1,$ $a+1$ と互いに素であるから, $a$ は $(a-1)(a+1) = a^2-1$ と互いに素であり, $a = r^2,$ $a^2-1 = s^2$ を満たす正の整数 $r,$ $s$ が存在する. \[ 1 = a^2-s^2 = (a+s)(a-s)\] であるから, $a+s = a-s = 1$ が成り立つ. よって, $a = 0$ である. これは $a > 1$ に反する.
(iii)
$a < -1$ のとき. $(a-1)a(a+1) < 0$ から, $(a-1)a(a+1)$ は平方数にはなり得ない.
(i)~(iii) から, 題意が示された.