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真の理解のためのシンプルな数学のノート

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黄金比

黄金比

定義≪黄金比≫

 比 $1:\dfrac{1+\sqrt 5}{2}$ を黄金比(golden ratio)と呼び, $\dfrac{1+\sqrt 5}{2}$ を黄金数(golden number)と呼ぶ.

定理≪黄金長方形≫

 短辺と長辺の比が, 長辺から短辺を引いた差と短辺の比に等しいような長方形の辺の比は黄金比である.

証明

 こちらを参照.

定義≪黄金長方形≫

 辺の長さの比が黄金比になる長方形を黄金長方形(golden rectangle)と呼ぶ.

定理≪正五角形と黄金比≫

 正五角形の辺と対角線の長さの比は黄金比である.

証明

 こちらを参照.

定理≪フィボナッチ数列の隣接項の比≫

 フィボナッチ数列の隣り合う項の比は黄金比に収束する.

証明

 こちらを参照.

問題

数学 I: $2$ 次関数

問題≪黄金長方形≫

 $1 = \mathrm{AB} < \mathrm{AD}$ なる長方形 $\mathrm{ABCD}$ から正方形 $\mathrm{ABFE}$ を切り取ってできる長方形 $\mathrm{DEFC}$ がもとの長方形 $\mathrm{ABCD}$ と相似になるとき, 辺 $\mathrm{AD}$ の長さ $x$ を求めよ. ただし, $\mathrm E,$ $\mathrm F$ はそれぞれ辺 $\mathrm{AD},$ $\mathrm{BC}$ 上の点である.

解答例

 こちらを参照.

数学 II: 三角関数

問題≪正五角形の対角線の長さ≫

 $\theta$ を任意の実数とする.
(1)
$\cos 3\theta = 4\cos ^3\theta -3\cos\theta,$ $\sin 3\theta = 3\sin\theta -4\sin ^3\theta$ が成り立つことを示せ.
(2)
$a = \cos\dfrac{2\pi}{5}$ の値を求めよ.
(3)
$1$ 辺の長さが $1$ である正五角形の対角線の長さを求めよ.
[横浜市立大*]

解答例

(1)
略.
(2)
$\theta = \dfrac{2\pi}{5}$ とおくと, $3\theta +2\theta = 2\pi$ となるから, $\cos 3\theta = \cos 2\theta$ となる. よって, 倍角の公式と (1) の結果から \begin{align*} &4a^3-3a = 2a^2-1 \\ &(a-1)(4a^2+2a-1) = 0 \end{align*} であるので, $0 < a < 1$ であることに注意すると $a = \dfrac{-1+\sqrt 5}{4}$ であることがわかる.
(3)
$1$ 辺の長さが $1$ である正五角形 $\mathrm{ABCDE}$ の頂点 $\mathrm A$ から辺 $\mathrm{CD}$ に下した垂線の足を $\mathrm H$ とおく.
$\angle\mathrm{ABC} = \dfrac{(5-2)\pi}{5} = \dfrac{3\pi}{5}$ と $\mathrm{BA} = \mathrm{BC}$ から, $\angle\mathrm{BCA} = (\pi -\angle\mathrm{ABC})\div 2 = \dfrac{\pi}{5}$ である.
よって, $\angle\mathrm{ACH} = \angle\mathrm{BCD}-\angle\mathrm{BCA} = \dfrac{2\pi}{5}$ から $\cos\dfrac{2\pi}{5} = \cos\angle\mathrm{ACH} = \dfrac{\mathrm{CH}}{\mathrm{AC}}$ であるので, \begin{align*} \mathrm{AC} &= \mathrm{CH}\div\cos\dfrac{2\pi}{5} = \dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{4}{\sqrt 5-1} \\ &= \dfrac{2(\sqrt 5+1)}{4} = \dfrac{1+\sqrt 5}{2} \end{align*} である.

別解

 $c = \cos\theta,$ $s = \sin\theta$ とおく.
(1)
ド・モアブルの定理により, \begin{align*} &\cos 3\theta +i\sin 3\theta = (c+si)^3 \\ &= c^3+3c^2(si)+3c(-s^2)-s^3i \\ &= (c^3-3cs^2)+(3c^2s-s^3)i \\ &= \{ c^3-3c(1-c^2)\} +\{ 3(1-s^2)s-s^3\} i \\ &= (4c^3-3c)+(3s-4s^3)i \end{align*} が成り立つ. $c,$ $s$ は実数であるから, 両辺の実部と虚部をそれぞれ比較すると, 求める等式が得られる.