COMPASS

真の理解のためのシンプルな数学のノート

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$2$ 次関数

問題

$2$ 次関数のグラフ

問題≪頂点が定直線上にある放物線≫

 $a > 0$ とする. 放物線 $C:y = ax^2+bx+c$ が原点を通り, $C$ の頂点が直線 $y = 2x$ 上にあり, $C$ と $x$ 軸の $2$ 交点の距離が $4$ であるとき, 定数 $a,$ $b,$ $c$ の値を求めよ.

解答例

 $C$ は原点を通るから, \[ c = 0.\] よって, $C$ の方程式は \[ y = ax^2+bx = a\left( x^2+\frac{b}{a}x\right) = a\left( x+\frac{b}{2a}\right) ^2-\frac{b^2}{4a}\] となるから, $C$ の頂点の座標は \[\left( -\frac{b}{2a},\ -\frac{b^2}{4a}\right).\] $C$ の頂点は直線 $y = 2x$ 上にあるから, $-\dfrac{b^2}{4a} = 2\left( -\dfrac{b}{2a}\right)$ より, \[ b^2 = 4b.\] $C$ と $x$ 軸は異なる $2$ 点で交わるから $b^2 > 0$ より $b \neq 0$ であることに注意すると, \[ b = 4.\] このとき, $C$ の方程式は \[ y = ax^2+4x = ax\left( x+\frac{4}{a}\right)\] となり, $C$ と $x$ 軸の $2$ 交点の距離は $\dfrac{4}{a} = 4$ となるから, \[ a = 1.\]

$2$ 次関数の最大・最小

問題≪定義域と値域が等しい $2$ 次関数≫

 $a,$ $b$ を $a < b$ をなる実数とする. 区間 $a \leqq x \leqq b$ で定義された $2$ 次関数 $f(x) = x^2-6x+10$ の値域が $a \leqq f(x) \leqq b$ であるとき, $a,$ $b$ の値を求めよ.

解答例

\[ f(x) = x^2-6x+10 = (x-3)^2+1.\]
(I)
$a < b \leqq 3$ のとき. \begin{align*} a &= f(b) = b^2-6b+10 \quad \cdots [1], \\ b &= f(a) = a^2-6a+10 \quad \cdots [2]. \end{align*} よって, $[2]-[1]$ より $a^2-b^2-6(a-b) = -(a-b)$ すなわち \[ (a-b)(a+b-5) = 0\] となるから, $a < b$ より \[ b = 5-a \quad \cdots [3].\] $[3]$ を $[2]$ に代入すると $a^2-6a+10 = 5-a$ すなわち \[ a^2-5a+5 = 0\] となるから, \[ a = \dfrac{5\pm\sqrt 5}{2}.\] このとき,
$b = 5-\dfrac{5\pm\sqrt 5}{2} = \dfrac{5\mp\sqrt 5}{2}$ (複号同順).
$a < b$ に注意すると, \[ (a,\ b) = \left(\dfrac{5-\sqrt 5}{2},\ \dfrac{5+\sqrt 5}{2}\right).\]
(II)
$a < 3 < b$ のとき.
$a = f(3) = 1.$ さらに, $b = f(a)$ または $b = f(b).$
(i)
$b = f(a)$ のとき. \[ b = f(a) = f(1) = 5.\]
(ii)
$b = f(b)$ のとき. $b^2-6b+10 = b $ より \[ (b-2)(b-5) = 0\] となるから, $b > 3$ に注意すると, \[ b = 5.\]
(III)
$3 \leqq a < b$ のとき. \begin{align*} a &= f(a) = a^2-6a+10, \\ b &= f(b) = b^2-6b+10 \end{align*} より \begin{align*} (a-2)(a-5) &= 0, \\ (b-2)(b-5) &= 0. \end{align*} となるから, $a < b$ に注意すると, \[ a = 2, \quad b = 5.\] これは $a \geqq 3$ に反する.
(I)~(III) より, \[ (a,\ b) = (1,\ 5),\ \left(\dfrac{5-\sqrt 5}{2},\ \dfrac{5+\sqrt 5}{2}\right).\]

問題≪$2$ つの $2$ 次関数の比較≫

 $-2 \leqq x \leqq 2$ を定義域とする $2$ 次関数 \[ f(x) = x^2+2x+a, \quad g(x) = -x^2+6x\] が次の条件を満たすとき, 定数 $a$ の取り得る値の範囲をそれぞれ求めよ:
(a)
任意の $x$ に対して $f(x) \geqq g(x).$
(b)
ある $x$ に対して $f(x) \geqq g(x).$
(c)
任意の $x_1,$ $x_2$ に対して $f(x_1) \geqq g(x_2).$
(d)
ある $x_1,$ $x_2$ に対して $f(x_1) \geqq g(x_2).$

解答例

\begin{align*} f(x) &= (x+1)^2+a-1 \quad \cdots [1], \\ g(x) &= -(x-3)^2+9 \quad \cdots [2]. \end{align*} また, $h(x) = f(x)-g(x)\ ( -2 \leqq x \leqq 2)$ とおくと, \[ h(x) = 2x^2-4x+a = 2(x-1)^2+a-2 \quad \cdots [3].\] 関数 $p(x)$ の値域の最大値を $\max p(x),$ 最小値を $\min p(x)$ で表すことにする.
(a)
任意の $x$ に対して $f(x) \geqq g(x)$ $\iff$ 任意の $x$ に対して $h(x) \geqq 0$ $\iff$ $\min h(x) \geqq 0.$
よって, $[3]$ より $\min h(x) = h(1) = a-2$ だから, \[ a \geqq 2.\]
(b)
ある $x$ に対して $f(x) \geqq g(x)$ $\iff$ ある $x$ に対して $h(x) \geqq 0$ $\iff$ $\max h(x) \geqq 0.$
よって, $[3]$ より $\max h(x) = h(-2) = a+16$ だから, \[ a \geqq -16.\]
(c)
任意の $x_1,$ $x_2$ に対して $f(x_1) \geqq g(x_2)$ $\iff$ $\min f(x) \geqq \max g(x).$
よって, $[1],$ $[2]$ より $\min f(x) = f(-1) = a-1,$ $\max g(x) = g(2) = 8$ だから, $a-1 \geqq 8$ より, \[ a \geqq 9.\]
(d)
ある $x_1,$ $x_2$ に対して $f(x_1) \geqq g(x_2)$ $\iff$ $\max f(x) \geqq \min g(x).$
よって, $[1],$ $[2]$ より $\max f(x) = f(2) = a+8,$ $\min g(x) = g(-2) = -16$ だから, $a+8 \geqq -16$ より, \[ a \geqq -24.\]

問題≪関数の和の最大・最小≫

 次の命題の真偽を判定せよ: 関数 $f(x)$ が $x = a$ において最小値をとるとき, 関数 $g(x)$ について $f(x)+g(x)$ は $x = a$ において最小値をとる.

解答例

 偽である. 実際, 次のような反例があるからである: 関数 $f(x) = x^2$ は $x = 0$ において最小値をとるが, $g(x) = 1-2x$ のとき, \[ f(x)+g(x) = x^2-2x+1 = (x-1)^2\] は $x = 1$ において最小値 $0$ をとり, この値は $f(0)+g(0) = 1$ と異なる.

$2$ 次方程式の解の存在範囲

問題≪$2$ 次方程式の解の定数との比較≫

 $2$ 次方程式 $x^2-ax+a^2-3 = 0$ が $1$ 以上の解を少なくとも $1$ つ持つとき, 定数 $a$ の取り得る値の範囲を求めよ.

解答例

 $f(x) = x^2-ax+a^2-3$ とおく. $f(x) = 0$ の判別式を $D$ とおくと, \[ D = (-a)^2-4(a^2-3) = -3(a+2)(a-2).\] $f(x) = 0$ は実数解を持つから, $D \geqq 0$ より, \[ -2 \leqq a \leqq 2 \quad \cdots [1].\] このとき, $f(x) = 0$ が $1$ より小さい解のみを持つための必要十分条件は, \[ f(1) > 0\ \cdots [2],\] 放物線 $y = f(x)$ の頂点の $x$ 座標 $p$ について \[ p < 1\ \cdots [3]\] が同時に成り立つことである. \begin{align*} [2] &\iff a^2-a-2 > 0 \\ &\iff (a+1)(a-2) > 0 \\ &\iff a < -1,\ 2 < a \quad \cdots [2]'. \\ [3] &\iff \frac{a}{2} < 1 \\ &\iff a < 2 \quad \cdots [3]'. \end{align*} であり, $[2]',$ $[3]'$ が同時に成り立つための必要十分条件は, \[ a < -1 \quad \cdots [4].\] $f(x) = 0$ が $1$ 以上の解を少なくとも $1$ つ持つとき, $[1]$ は成り立つが $[4]$ は成り立たないから, 求める値の範囲は \[ -1 \leqq a \leqq 2.\]

問題≪$2$ 次式の平方根を含む方程式≫

 方程式 $x-1 = \sqrt{2x^2+a}$ が実数解を持つとき, 定数 $a$ の取り得る値の範囲を求めよ.

解答例

 実数 $x$ に対して, \begin{align*} &x-1 = \sqrt{2x^2+a} \quad \cdots [\ast ] \\ &\iff \left\{\begin{array}{l} (x-1)^2 = 2x^2+a, \\ x-1 \geqq 0 \end{array}\right. \\ &\iff \left\{\begin{array}{l} x^2+2x+(a-1) = 0, \\ x \geqq 1. \end{array}\right. \end{align*} よって, $f(x) = x^2+2x+(a-1)$ とおくと, $[\ast ]$ が実数解を持つことは, 方程式 $f(x) = 0$ が $x \geqq 1$ において少なくとも $1$ つの実数解を持つことと同値である.
$f(x)$ の判別式を $D$ とおき, 放物線 $y = f(x)$ の軸が $x = -1 (< 1)$ であることに注意すると, これは \[ D \geqq 0, \quad f(1) \leqq 0\] であることと同値である. \begin{align*} \frac{D}{4} &= 1^2-1\cdot (a-1) = -a \geqq 0, \\ f(1) &= a+2 \leqq 0 \end{align*} を解くと, $a$ の取り得る値の範囲は \[ a \leqq -2.\]

多変数 $2$ 次関数

問題≪$1$ 次の条件付き $2$ 変数 $2$ 次関数の最大・最小≫

 実数 $x,$ $y$ が $2x+y = 4,$ $x \geqq 0,$ $y \geqq 0$ を満たすとき, $f(x,\ y) = x^2+y^2$ の最大値, 最小値を求めよ.

解答例

 $2x+y = 4,$ $y \geqq 0$ より \[ y = 4-2x = 2(2-x) \geqq 0\] となるから, $x \leqq 2.$ よって, $x \geqq 0$ と合わせると, \[ 0 \leqq x \leqq 2.\] $y = 4-2x$ を $f(x,\ y)$ に代入すると \begin{align*} &f(x,\ y) = x^2+4(2-x)^2 = 5x^2-16x+16 \\ &= 5\left(x^2-\frac{16}{5}x\right) +16 = 5\left(x-\frac{8}{5}\right) ^2-\frac{64}{5}+\dfrac{80}{5} \\ &= 5\left(x-\frac{8}{5}\right) ^2+\frac{16}{5} \end{align*} となるから, $f(x,\ y)$ は, $(x,\ y) = (0,\ 4)$ のとき最大値 $16,$ $(x,\ y) = \left(\dfrac{8}{5},\ \dfrac{4}{5}\right)$ のとき最小値 $\dfrac{16}{5}$ をとる.

問題≪$2$ 次の条件付き $2$ 変数 $2$ 次関数の最大・最小≫

 実数 $x,$ $y$ が $x^2+y^2 = 1$ を満たすとき,
(1)
$f(x,\ y) = x+y+xy$ を $t = x+y$ で表せ.
(2)
$f(x,\ y)$ の最大値, 最小値を求めよ.

解答例

(1)
$t = x+y,$ $u = xy$ とおくと, \[ f(x,\ y) = t+u \quad \cdots [1].\] $x^2+y^2 = 1$ すなわち $(x+y)^2-2xy = 1$ より $t^2-2u = 1$ となるから, \[ u = \frac{1}{2}(t^2-1) \quad \cdots [2].\] $[2]$ を $[1]$ に代入すると, \begin{align*} &f(x,\ y) = t+\frac{1}{2}(t^2-1) = \frac{1}{2}(t^2+2t-1) \\ &= \frac{1}{2}(t^2+2t)-\frac{1}{2} = \frac{1}{2}\big( (t+1)^2-1\big) -\frac{1}{2} \\ &= \frac{1}{2}(t+1)^2-1. \end{align*}
(2)
$x,$ $y$ は実数係数 $2$ 次方程式 $z^2-tz+u = 0$ の実数解だから, \[ t^2-4u \geqq 0 \quad \cdots [3].\] $[2]$ を $[3]$ に代入すると, $t^2-2(t^2-1) \geqq 0$ すなわち $t^2 \leqq 2$ となるから, \[ -\sqrt 2 \leqq t \leqq \sqrt 2.\] ゆえに, $f(x,\ y)$ は, $t = \sqrt 2$ のとき最大値 $\dfrac{1}{2}+\sqrt 2,$ $t = -1$ のとき最小値 $-1$ をとる.