COMPASS

真の理解のためのシンプルな数学のノート

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べき乗和の公式

べき乗和の公式

問題≪三角数の公式≫

 すべての正の整数 $n$ に対して, \[\sum_{k = 1}^nk = \frac{1}{2}n(n+1)\] が成り立つ.

問題≪平方三角数とペル方程式≫

(1)
図のように, $l$ 行 $l$ 列の正方形の形に並べられていた石を崩した後, $1$ 段目に $1$ 個, $\cdots,$ $k$ 段目に $k$ 個, $\cdots$ と $m$ 段目まで並べていくと, 石を余すことなく正三角形の形に並べられたとする. このとき, $(x,y) = (2m+1,2l)$ は $x^2-2y^2 = 1$ の解であることを示せ.
(2)
$(x,y)$ を $x^2-2y^2 = 1$ の正の整数解とする. このとき, $x$ は $3$ 以上の奇数であり, $y$ は偶数であることを示せ. さらに, $l = \dfrac{y}{2},$ $m = \dfrac{x-1}{2}$ とおくと, 上記のように, $l$ 行 $l$ 列の正方形の形に並べられた石は, $m$ 段の正三角形の形にも並べられることを示せ.

解答例

(1)
石の個数に関する条件から \[ l^2 = \displaystyle\sum_{k = 1}^mk = \frac{1}{2}m(m+1)\] が成り立つので, \begin{align*} &(2m+1)^2-2(2l)^2 = (2m+1)^2-8l^2 \\ &= (2m+1)^2-8\cdot\frac{1}{2}m(m+1) \\ &= (4m^2+4m+1)-(4m^2+4m) = 1 \end{align*} が成り立つ.
(2)
$x^2 = 2y^2+1$ は奇数であるから, $x$ は奇数で, $x = 2m+1$ ($m$: 非負整数)とおける. $x = 1$ とすると, $-2y^2 = 0$ となり, $y = 0$ となってしまうので, $x \geqq 3$ である. また, $y = 2k+1$ ($k$: 非負整数)とすると, $x^2-2y^2 = 4(m^2+m-2k^2-2k)-1$ を $4$ で割った余りが $3 \neq 1$ となってしまうので, $y$ は偶数である. そこで, $y = 2l$ ($l$: 正の整数)とおくと, $(2m+1)^2-8l^2 = 1$ から \begin{align*} l^2 &= \frac{(2m+1)^2-1}{8} = \frac{4m^2+4m}{8} \\ &= \frac{1}{2}m(m+1) = \sum_{k = 1}^mk \end{align*} となるので, $l,$ $m$ は題意を満たす.

背景

  • 正三角形の形に点を並べたときの点の総数を「三角数」と呼び, 平方数でも「三角数」でもある整数を「平方三角数」と呼ぶ.
  • 平方数でないある正の整数 $d$ に対して, $x^2-dy^2 = 1$ または $x^2-dy^2 = -1$ の形をした方程式を「ペル方程式」と呼ぶ. 本問で示したように,「平方三角数」と「ペル方程式」$x^2-2y^2 = 1$ の正の整数解は $1$ 対 $1$ に対応している.